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基礎知識1 【応急手当】  

 一般人が行える応急処置を応急手当といいます。心肺停止の時や、急病の時には救急車が到着するまでに、それぞれ適切な手当てが求められます。
 ここでは骨折をはじめ、捻挫や打撲が疑われる外傷=ケガに遭遇した時、行うべき基本的な応急手当(RICE)をご紹介します。
RICE とは?
以下の四つの頭文字を並べて『RICE』と呼びます。
Rest(安静)
Ice(冷却)
Compression(圧迫)
Elevation(拳上)

外力による受傷(負傷)の直後は、RICEを行います!

これにより、二次的な損傷、内出血、腫れを最小限に抑えることができます。

また、RICEを開始するタイミングが早ければ早いほど良いとされています。

(受傷後、20分以内のRICEが競技復帰までの日数にかなり影響があります)

 打撲や捻挫をはじめ、全ての「外傷」を受けた直後の処置として基本的に大切なことです。

この時期に温めたりマッサ−ジをしたりすることは絶対に禁物です!!

また、出血、骨折による変形の認められる場合は、止血したり簡易に固定することを優先します。


RICEの目的
RICEとは受傷後の二次的な損傷内出血腫れ最小限に抑えるために行う

4つの応急処置、と考えてください。

 詳しく説明すると、受傷後は・・・↓

@受傷により組織が壊れる
A患部に内出血、炎症が始まる
B患部の組織内に血液や組織液が溜まり、腫れる(腫脹)
C腫脹が高度になると神経や筋、腱などを圧迫する
D動きに支障がでる(運動障害・感覚障害)

RICEは、Aの段階で抑える、というのが目的です。
B以上に進行したものへの効果よりもB以上にしない為の予防的な処置、と捉えてください。

RICEの方法
Rest【安静】
ケガをした部分の腫れや血管、神経の損傷を最小限に抑えるため、
副子やテーピングにて、損傷部位の関節を固定します。

Ice(冷却)

二次性の低酸素障害による細胞壊死と腫脹を抑えることが目的です。
ビニール袋やアイスバッグに氷を入れて、タオルやガーゼを介し患部を冷却します。
15〜20分冷却したら(患部の痛覚が軽くなったら)はずし、また痛みが出てきたら冷やし、2〜3回繰り返します。
必要に応じて(1日から3日間は急性炎症のある時期)継続した処置を行います。

Compression(圧迫)
患部の内出血や腫脹を防ぐことを目的に、スポンジやパッドを腫脹が予想される部位にあて、テーピングや弾性包帯で軽く圧迫気味に固定します。
長時間になると圧迫のため循環不良となりやすいため、こまめな観察を要します。
Elevation(挙上)
循環を低下させ、さらなる腫脹を防ぐことと腫脹の軽減を図ることが目的です。
損傷部位を心臓より高く挙げるようにします。



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